『暴露:スノーデンが私に託したファイル』 (2014/6/17)

米国の諜報機関がグーグルやフェイスブックなどの民間企業の協力を得て、個人の通信内容を傍受していた(多分今もしている)。

そのことをリークしたスノーデンから取材を依頼され、記事を執筆したジャーナリストの著述を勉強会で取り上げた。

米国は、とにかく集められるデジタル情報はすべて集めるという方針らしい。

巨大なデータセンターを設け、世界中の情報を貯め込む。

地引き網で宙を漂っている情報を根こそぎ持って行く。

 

情報の実態は01でコーディングされた電子情報だから、それ自体質量は持たない。

ハードディスクに重さはあるが、データが書き込まれても重量が増えるわけではない。

根こそぎ集められた情報のイメージは、どこまでも軽く、薄っぺらい。

集める側にもさしたる罪悪感もなく、躊躇もない。

新たな情報収集方法の企画書もいくつか載っているが、そこらじゅうのマーケティング企画となんら変わらない軽く、楽しいノリだ。

「いいね、それ。やっちゃおうよ」といった感じ。

 

その軽さに比べ、スノーデンが情報をリークするまでのプロセスは、とても重い。

記者を信用するまでのやりとり、携帯電話の盗聴への警戒、新聞社と政府機関の交渉など、スパイ小説さながらだ。

生身の人間の信念と罪悪感、信頼と懐疑、恐れと安堵などが交錯する。

この本を特徴付けているのは、ネット情報とその収集行為の軽さと、国家の背信を告発する個人の覚悟の重さとのコントラストである。

 

スノーデンの行為は犯罪だとしても、その決断と行動の重みは胸に訴えかけるものがある。

自分を振り返り、軽い仕事をしていないかどうか要確認だ。

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