ラコリーナ近江八幡 (2018.7.14)

建築家のモチヅキさんのご厚意で、和菓子の「たねや」が運営する「ラコリーナ近江八幡」を見学する。

甲子園球場3個分の広大な敷地の中に、ショップ、飲食店、農園、たねやの本社がある。

「自然から学ぶ」という経営トップの理念のもと、妥協のない徹底的に機能的かつコンセプチュアルな空間である。

本社に隣接するショップや農園は、事業のバリューチェーンを可視化する装置にもなっていて、社員教育の教材になっている。

 

今回は建築家協会のイベントということで、特別に本社の中も見学させていただいた。

木のぬくもりを感じるインテリア、段差を利用した開放的なワークスペース。

ラコリーナ全体のマスコットキャラクターである蟻をモチーフとした椅子が並び、アートなオブジェが点在する。

こういう場所で仕事ができたら、さぞかし誇らしい気分になり、モチベーションも上がるだろう。

 

その一方で、トップの理念を体現した、情報が濃密な空間で仕事をするのは、いささか窮屈ではないかという気持ちも生じる。

毎日濃厚な懐石料理を食べるようで、胃もたれはしないだろうか。

あまりに作り込まれた空間が主になり、社員が従となってしまい、知らず知らずのうちに受け身の組織文化をつくってはしまわないだろうか。

買い手にとってショップは非日常だが、社員にとっての仕事場は日常である。

日常の空間は、薄味の方が飽きがこないのではないか。

 

ラコリーナ見学を終え、八幡宮近辺で昼食をとった。

近隣には古い家屋をそのままにした、おしゃれなカフェが並んでいるが、モチヅキさんおすすめは素朴な「初雪食堂」。

玄関を入ると、食堂という言葉のイメージを裏切らない質素な机と椅子。

正直、ラコリーナとの落差は激しい。

しかしながら、押しのない、シンプルな空間と定番メニューはまさに日常使いにぴったりの店である。

 

オフィスのありかたとして、ラコリーナ型がよいか、初雪食堂型がよいか、悩ましい問題である。

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