働き方改革はトップダウンの出番

労働力不足が深刻な日本において、働き方改革が政府主導で叫ばれている。

個人の希望や事情に合わせて働き方を柔軟にする。

このことは誰にとってもハッピーな絶対的な善のように見えるが、そう簡単なことでもない。

 

人により労働時間が違ったり、在宅勤務の人が増えたりすると、チームをまとめるマネジャーに負荷がかかる。

仕事の分担、タイムリーな指示、モチベーション管理、成果の評価など、習慣的にやってきたことの意味が問い直され、マネジメントとはなんぞやということに向き合う必要がある。

すなわち、マネジャーの力量が赤裸々になる。

 

また、労働時間管理の決め事が増えて申請承認手続きなどが面倒になり、情報システム投資もかさんでくる。

フルタイムで働く人以外が増えると、正社員の権利を守ることを第一義とする労働組合と摩擦が起きる。

長時間労働の是正という言葉には、浸食忘れてモーレツに仕事をすることがあたかも悪であるような印象がまとわりつく。

このように、働き方を多様にするにはいろいろな障害があり、取り組みの前線にいる方は日々ご苦労をされているわけである。

 

そんな中、モーレツ創業者永守氏率いる日本電産が残業代ゼロにする方針を掲げ、そのために1000億円投資する。

グローバル化が進むにつれ、海外では労働時間が短くてもちゃんと仕事してるやないか、これからは働く環境を整備しないと優秀な人材を採られへんということで、大きく舵を切ったようだ。

ここは永守氏の時代を読む嗅覚を参考にしたい。

ちなみに、永守氏は17時間労働から12時間労働に「時短」をしているらしい。

 

どんな働き方が望ましいとみなされているか。

明文化されていないにせよ、これは経営理念や経営ビジョンなどの下層に位置する、組織運営の大前提である。

それは組織内の空気であり、なくなってはじめて気づくホワイトノイズであり、パラダイムである。

働き方改革はそこに手を突っ込む。

だから全くの経営トップマターである。

 

働き方改革はマクロ経済的には政府の課題だろうが、経営者にすれば他からあれこれ言われる筋合いのものではない。

それぞれの企業固有の改革の目的があり、必然性があるはずだ。

ここはトップダウンの出番である。

(2017.4.17)

※2017.4.15桜橋ビジネス勉強会

IMG_6398

Sugita’s Tweets

連絡先:
〒530-0002
大阪市北区曽根崎新地2-3-13
若杉大阪駅前ビル7階
tel/fax:06-6131-7861

地図はこちら
お問合せ