ワコールについてああだこうだ議論した勉強会の直後、CMに大谷翔平選手を起用するニュースが飛び込んできた。
イチローさんのCW-Xバズリ記事と併せ、スーパースターの後押しを受けてなんて心強いことか。
勢いに乗って、業績を反転させてほしいと心から願っている。
大谷選手、若干食傷気味なところはあるとしても、プレゼンスは抜群。
それに加え、これからの企業コンセプトや戦略構想を考えるうえでもよいキャスティングだと思った。
何と言っても、唯一無二の二刀流の開拓者。
打者のライバルや投手のライバルはいるけど、存在としては唯一無二の開拓者。
ワコールの社員は、そんな会社にしていきたいと思っているはず。
昔はそうだったという、かすかな記憶を頼りに。
長らくワコールは女性インナーウェアの国内トップ企業で、強力なライバルがいなかった。
百貨店や量販店とがっちり組んで、盤石な事業システムを組み上げる。
グローバルで見ても、ベンチマークするような同業のライバルは(多分)いない。
かつての王者ヴィクトリアズ・シークレットも、多様性時代にコンセプトが合わなくなり、存在感を落としている。
群雄割拠の化粧品市場などとは違い、競争環境が緩い中でいつしか体力が落ち、ワコールは高齢者のフレイルのような状態に陥いってしまった。
結局、独特の機能性を持ち、文化創造的なニュアンスをまとったインナーウェアを作り続けてきたワコールは、創業期から唯一無二の存在で、孤軍奮闘してきたのだと思う。
この市場において、先生となるような他社はいない。
大谷選手の二刀流に誰も先生がいないのと同じである。
大谷選手が自ら工夫しながら新たなアスリート像を築こうとしているように、ワコールも自らの事業システムを磨き上げ、新たな企業像を開拓していってほしいと願う。
そのためにも、まずは組織的フレイルから脱却するために、CW-Xを着てワクワクするような楽しい運動をやってみてはどうだろうか。